手術を受けられる患者さんへ
手術だけでなく、
術後のケアが重要です。
術前の準備
手術前の採血検査を受けます。
検査の結果、手術に支障をきたすような異常値の場合はこちらから電話いたします。
手術前日までは通常通りの生活で構いません。
手術当日:朝食は普通に食べて大丈夫ですが、昼食は軽めにしてください。
通常内服している薬は、禁止された薬以外は、いつも通り内服してきて下さい。
手術当日、家を出る2時間前にレシカルボン坐薬を2個肛門内に挿入してください。
約15分後に便意を催してきますので、排便して、肛門内に便がない状態にしていただきます。
自転車、自家用車を自分で運転しては来ないで下さい。
手術で、電気メスを使用する場合があるので、身に着けている貴金属類ははずしてきて下さい。また手術中、血中酸素飽和度を測るクリップを指に付けます。濃い色のネイルやつけ爪はセンサーが反応しなくなってしまうので避けてください。
持ち物:バスタオル(体の下にシーツがわりとして敷きます)、フェイスタオル(顔の下に敷きます)(いずれも新品でなくて良い)、薬を内服するための水、術後に使用する薬を持参してください。
手術当日の流れ
当日、来院されましたら、検温し、抗生剤の内服をしていただきます。
手術開始にあたり、腕より点滴をし、軽い鎮静剤を注射、肛門周囲に対する麻酔を行います。
手術はうつ伏せで行い、30~60分で終了します。
術後60分ほど休んでいただいて、帰宅していただきますが、鎮静剤を使用していますので、多少ふらついたり、ボ〜っとしていることがあります。そのため、お一人で帰ることは避けていただき、付き添いの方と一緒に帰宅して下さい。どうしても付き添いの都合がつかない場合には当院からタクシーで帰宅していただきます。
手術の費用
3割負担で、痔核手術、裂肛手術で二万五千円前後、痔瘻手術で二万円から四万円が目安です。当院はカードが使えませんので、現金を持参してください。
術後の過ごし方
食事は普通に摂って下さい。特に食べてはいけないものはありませんが、過度に辛いもの、刺激物は避けてください。術後2週間は禁酒して下さい。
排便は、もよおしたら普通に排便してください。長時間いきむことは避け、5分以内に済ますよう心掛けて下さい。排便後は洗浄し、赤ちゃんのおしりふき(ノンアルコールのもの)で軽く拭いて下さい。術後1週間したら普通に紙で拭いてかまいません。
傷が治っていく過程で、傷口から滲出液(主にリンパ液)が出ます。傷口に薄皮が張ってくるまでの約3週間ほど滲出液が出ますので、その間はガーゼを当てます。当院から脱脂綿とガーゼをセットにしているものをお渡しします。ワセリン(プロぺト)を脱脂綿に塗布(アイスのスプーン、割り箸またはバターナイフを使用すると便利)し、脱脂綿側を肛門に当てておいて下さい。ガーゼは外側になります。
簡単な方法はガーゼを単に肛門に当ててお尻で挟んでおく方法です。
ガーゼにワセリン(プロぺト)を塗って肛門めがけて押しつけて立ち上がったら挟み込まれて一応固定されます。テープ留めしないから短時間で済みますが、これだけだとガーゼが落ちることがあるので必ずブリーフやボクサーパンツ、ネットパンツを履きましょう。
交換頻度は、排便後、入浴後の2回でいいですが、浸出液が多い場合や、女性は排尿の度に交換しても構いません。
簡単にガーゼを留めたい場合はあらかじめガーゼにテープを貼った物を準備しておきましょう。
出血や浸出液が多いときは紙オムツや生理ナプキンを敷いてから、肛門にガーゼを当てておくと、安心です。出血したときは、ガーゼをあてて安静にしてください。出血がひどい時は、まくらやクッションを入れて、頭よりおしりを高くすると、血がとまりやすくなります。
手術翌日の診察後から、注入軟膏を使用します。傷口が閉じる2ヶ月くらいまでは、創治癒を促す目的で、注入軟膏や坐薬を使用します。
入浴は翌日から可能で、湯船にしっかりつかるほうが、痛みや腫れが早く引きます。
術後、ガーゼに血が付着したり、排便時にたれるような出血を2週間程認めますが、その場限りの出血であれば問題ありません。疼痛は、手術当日よりも4-5日目頃に痛みが強くなることがあります。便が出始まって、手術創を刺激するためなので、問題はありません。痛みが強い場合は4時間あけて痛み止めを追加内服してください。
肛門は毎日使う場所(=安静にできない場所)ですので、治癒には時間がかかります。特に、術後3週間くらいまでは、腫れや出血のリスクがありますので、激しい運動や遠出は控えてください。
術後の薬
抗生物質、腫れ止め、消炎鎮痛剤、頓服の痛み止め、整腸剤、緩下剤、
ワセリン(プロペト):肛門部手術創に脱脂綿に塗布し肛門にあてがう
注入軟膏、坐薬:肛門内に挿入し、創治癒を促進する。
術後経過まとめ

術後のためのQ and A
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